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コロンビアの日刊紙 El Tiempo は、良質なジャーナリズムを提供することで 1 世紀以上にわたって繁栄を続けてきました。1996 年にオンライン版をリリースした同紙は、トレンドの最前線に立つことと、新しいテクノロジーについていくことに努めてきました。現在、海外のオンラインのオーディエンスはユニーク ユーザー ベースで 3,500 万人にも上ります。

デジタル時代の他のニュース メディアと同様、El Tiempo はモバイル化の進むオーディエンスに迅速に対応するだけでなく、テクノロジーに精通した人材を見つけて確保できるよう奮闘してきました。「メディア業界全体がデジタル化の加速と COVID に直面する中で [テクノロジーに精通した人材採用の] 課題に取り組んでいます」と、チーフ デジタル オフィサーのディエゴ ヴァレーホ氏は言います。

El Tiempo ではジャーナリズム トレーニング プログラムがしっかりと整っていましたが、デジタルスキルのあるスタッフの離職率は高く、入社 1 年後に 60% の技術スタッフが離職していました。

「毎年、デジタルに精通した人材を引き込んで確保するという大きな課題に直面してきました」と、人事および組織開発担当責任者のユリエス ベラスケス氏は言います。「競合相手は他のコロンビア企業だけではなく、どこからでも人材を雇える資本のある多国籍企業にも及びます。」

データ アナリスト（消費者について把握してビジネスの成長を促進するために、データを確認してインサイトを導き出す専門家）の職を埋めるのは、特に困難でした。

El Tiempo は以前、Google ニュース イニシアティブ（GNI）の Ad Transformation Lab と連携することで、デジタル広告能力の強化を実現しました。そして、広告主向けのセルフサービス ポータルを開発したことが評価され、ニュース メディアによるデジタル ジャーナリズムの促進を支援するグローバル プログラム、Google ニュース イニシアティブ イノベーション チャレンジのラテンアメリカの 2019 年度受賞者に選出されました。

2021 年、El Tiempo は GNI チームと再び連携し、インターンシップ プログラムを設計して新しい人材をジャーナリズムに引き込み、需要の高い技術スキルのトレーニングを行いました。「私たちはトレーニング企業であり、メディア業界のリーダーでもあるのです」と、ヴァレーホ氏は言います。「GNI と力を合わせ、どのようにすれば [スタッフの離職] を防いで、トレーニングを強化できるか意見を出し合いました。」

カリキュラムの開発では、データ戦略管理、情報デジタル管理、デジタル技術管理の 3 つの分野に焦点が当てられました。デジタル人材育成プログラムには、工学や数学、それらの関連分野を学んだ、就労経験のない、大学を卒業したばかりの人が参加できるようにしました。

プログラムの定員は 15 名でしたが、約 100 名の応募者が集まりました。反応が非常に良かったため、El Tiempo はプログラムの定員を 22 名に拡大しました。GNI はカリキュラムの開発に協力し、インターンの給料と追加のハードウェアの資金を提供しました。

プログラムは 2021 年 7 月から 2022 年 7 月までの 1 年間実施されました。参加者はニュースルームの経験豊富なスタッフのサポートのもとでオンザジョブ トレーニングを受け、データの分析および管理において Google アナリティクスや Google トレンドなどのツールを使う方法を学びました。その後、El Tiempo の終身雇用の職が提供され、16 名は El Tiempo に就職し、6 名は他のメディア組織に就職するか、他で就職活動を行いました。El Tiempo と GNI は 2022 年 12 月 / 2023 年 1 月にこのプログラムを再び立ち上げる予定です。

この人材育成プログラムについてヴァレーホ氏は、El Tiempo が競争力を保つために必要なスタッフを獲得できるだけでなく、人材採用に関する同様の問題を抱えている他のニュース メディアのモデルにもなっていると述べています。「卒業生にとっては、El Tiempo から知識を得られるだけでなく、コロンビアでデジタル メディアのエコシステムの改革に貢献できる絶好の機会なのです。」