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上毛新聞

読者収益拡大の加速化に向けた基盤を整備

2023年、Digital Revenue Lab Japanに参加

デジタルにおける読者収益拡大のためのノウハウや、読者データの効果的な活用の習得が参加の目的

上毛新聞社は、群馬県を中心に新聞やデジタルコンテンツの発信、各種イベントなどの事業を展開する企業だ。1887年の創刊以来、約200万人の人口を抱える同県の主要メディアとして情報を発信し続けている。ニュースの閲覧習慣などの変化に鑑み、2021年にペイウォールを導入し、デジタルにおける読者収益事業を本格化させた。

同社は、デジタルにおける読者収益拡大のためのノウハウや、読者データの効果的な活用を習得する機会として、2023年に実施されたDigital Revenue Lab Japanに参加した。当時、上毛新聞社のプロジェクトチームはデジタルにおける読者収益事業の目標達成に向けた社内における部門横断の連携を課題として抱えていた。

成長領域の特定、電子版ビジネスの目標の精緻化、目標達成に向けた戦略的な道筋の策定の3つのステップで実施

プロジェクトチームはプログラムにて、成長領域の特定、電子版ビジネスの目標の精緻化、目標ならびにKPIの達成に向けた戦略的な道筋の策定という3つのステージを、3か月にわたって体験した。

1つ目のDiscoveryステージでは、FTストラテジーズと共同で読者アンケートを実施したほか、グーグル・アナリティクスをとおした読者の閲覧動向の分析を行い、プロジェクトチームは核となる読者層のニーズやし好などについて理解を深めた。分析により、収集・参照すべき重要なデータ・指標の特定が可能となったほか、社内のデータ共有の戦略構築などの基盤整備にもつながった。

分析や考察結果をもとに、North Starステージでは、電子版ビジネスの目標の精緻化を図るだけでなく、その目標達成に必要なビジネス成果(KPI)の策定も行った。同社は、2026年度末に達成を目指す読者収益額を戦略的なNorth Starゴールとし、読者エンゲージメント、収益化、社内連携などを付随するKPIとして定めた。

最後のTest & Learnのステージは、目標達成のための施策案のインパクトを測る貴重な機会となったほか、目標達成のために必要な社内機能・スキルの洗い出しのほか、ガバナンス体制の検討も行った。本ステージの期間中に3つの仮説検証を実施し、それぞれに様々な分析・考察を得た。これらの結果などを基に、恒常的な部門横断での連携や目標達成に向けた進捗確認のための新たな社内体制を構築した。

記者のデジタル事業への関わりを強化

上毛新聞社では従来、ごく限られた編集者・記者のみがオンライン記事・コンテンツを主体的に作成する体制となっていた。社内のリソースのより効果的な活用のため、プロジェクトチームは、電子版事業の目標の戦略的重要性や、オンライン記事・コンテンツ作成のノウハウなどを編集部門に共有することで、これまで以上に同部門の電子版事業への関わりを持ってもらうことができるのではないかという仮説を立てた。

仮説検証では、20名ほどの編集担当・記者を対象に、オンライン記事・コンテンツ作成のノウハウなどを共有するデジタル講座を二回実施した。その結果、講座後のアンケートでは、配信される記事の読者の反応や、オンライン記事・コンテンツ作成への関心が30%以上増加するなどといった大きな効果がみられた。また、紙面での記事の掲載以前に、デジタル編集担当に記事やトピックに関する共有が行われるなど、関係者の取り組み方にも大きな変化がみられた。

これらの結果を受け、デジタル担当のチームは今後の同様の講座の実施のほか、North Starゴールとして掲げる電子版事業の目標の周知、目標達成のための社内連携の促進、社内リソースの効果的な活用を目し、編集部門以外の部署に向けた講座の実施も検討している。

20名 社内向けのデジタル講座に参加した編集担当・記者
30%以上 講座の参加者における、配信記事に対する読者の反応や、オンライン記事・コンテンツ作成への関心の増加率
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