数世紀にわたって印刷媒体を扱ってきた Stibo は、自社の最新のコンテンツ マネジメント システム(CMS)を通じてデジタル コンテンツ関連の機能を提供していますが、同社の戦略やロードマップは、少し焦点が定まっていないようです。
- Stibo CUE は、デジタル ファースト対応の高度なコンポーネント型コンテンツ モデルを採用しています。このモデルは、印刷ワークフローと共存させることはできますが、それが簡単な場合もあれば、難しい場合もあります。
- そのため CUE は、デジタル ファーストの方針を掲げつつ、印刷媒体の出版物も引き続き複数手掛けており、印刷の費用対効果を高める必要があるニュース メディアに最適です。
- Gannett(米国)、The Economist、Mediahuis(ベルギー)、Daily Mail(イギリス)、Politiken(デンマーク)、The New York Times(米国)などの顧客が存在します。
対象顧客
Stibo DX は、印刷媒体が引き続き大きな収益源になっている一方で、デジタル プロパティにコンテンツを掲載するために最新式の CMS も必要としている中規模から大規模のニュース メディアに適しています。特に CCI や Escenic をすでに使用していて、デジタルと印刷のワークフローを統合したいと考えているニュース メディアに合っています。
概要
メインの対象顧客
大規模なニュース メディア
次点の対象顧客
チェーン展開している中規模ニュース メディア
特に力を入れている地域
ヨーロッパ、中東、アフリカ、北米、ラテンアメリカ、アジア太平洋
サポート受付時間
24 時間 365 日
ユーザー インターフェースの対応言語
英語、ドイツ語
サードパーティによる言語サポート
利用不可
ライセンス モデル
個別見積もり
ソリューションの概要
高度な編集プロセスに特化しており、デジタル媒体に適したプラットフォーム。印刷業務の最適化を支援できますが、フロントエンドや収益化の機能はありません。
基盤テクノロジー
CUE CMS: Java、SOLR、Angular、GraphQL API。CUE DAM: PHP、RabbitMQ、CUE Print、Java、C
クラウドモデル
SaaS またはセルフホスト
本社
デンマーク、オーフス
従業員数
210
顧客の評価
- 1 つのプラットフォームでデジタル媒体と印刷媒体の両方に対応できる。ブラウザ内で確認できる印刷版のプレビューは、テキストを編集するとそれが反映される
- 機能は複数の大規模ニュース メディアからのフィードバックに基づいて開発されており、メディア業界での長年の経験がある
- 「Storylines」インターフェースは、一部のデジタル媒体のユースケースには有効だが、記事がコンポーネントに分割されるため(そのため、複数の段落を選択できないなどの問題がある。ただし、同社はこの問題は解決済みと回答している)、印刷媒体の編集者にとっては抵抗感がある
- 同社のデモで、プラットフォームに完全には組み込まれていない機能が紹介されていることがある
- Stibo DX は、知識が豊富な何人かの主要従業員に頼っている節があるが、そうした従業員と連絡がつきにくい場合がある
背景
Stibo DX は、1794 年にデンマークのオーフスで設立された財団運営の企業グループ、Stibo Group の傘下にあります。1979 年、Stibo はアトランタに拠点を構える Computer Composition Inc. を買収しました。CCI という名前で知られていた同社は、印刷媒体のニュース記事作成を自動化するシステム(NewsDesk and NewsGate)を開発しており、それが後に Stibo DX に改称されました。
その後もさまざまな企業を買収しています。1999 年にノルウェーで設立された Escenic(CMS)は、2008 年に Vizrt(ノルウェー)に買収されてから、2013 年に Stibo に売却されました。それが CUE の開発、そして 2016 年のリリースにつながりました。DAM ツールの DC-X も 2019 年に買収され、現在は CUE DAM に組み込まれています。Stibo DX の本社は引き続きオーフスにありますが、アトランタ(米国)、ハンブルク(ドイツ)、オスロ(ノルウェー)、ダッカ(バングラデシュ)にもオフィスがあります。
Stibo DX の CUE は現在、CMS(CUE Content Store)、デジタル アセット管理(CUE DAM)、印刷物作成(CUE Print)など、複数のプロダクトの集合体になっています。ライブブログ用の CUE Live、紙媒体用の CUE Digital、そして CUE Video といったアドオンもあります。
CUE Content Store の「Storylines」というコンテンツ編集インターフェースは、最新式でかなり洗練されており、コンポーネント型のモデルが採用されています(各段落が 1 つのブロックとして扱われ、そのブロックを、画像や動画、ツイートなどの他のコンテンツに挿入できます)。CUE DAM には、広範囲に及ぶ画像検索機能があり、検索対象をニュースワイヤーに広げることもできます(ただし、CUE DAM がなくても画像を使用できるため、別の DAM が導入されるケースもあります)。CUE の主な長所は、コンテンツのバリエーションを複数作成し、さまざまな媒体で流用したり、印刷版を作成したりできることです。印刷プレビューはブラウザ内で確認できます。CUE は完全なヘッドレス型なので、顧客が自分でフロントエンドを構築する必要があります。
この CMS は、印刷媒体が引き続き大きな収益源になっていて、(可能であればすでに Stibo のライセンスを保有して、)ワークフローを統合できるデジタル CMS を求めているニュース メディアに最適です。
CUE はサブスクリプション方式か、ライセンス料やサポート料に基づく価格体系で利用できます。Stibo DX は価格を公表しておらず、ライセンス料はプロジェクトごとに異なると回答しています。Stibo DX は、現在は SaaS に力を入れていますが、ほとんどの顧客は依然としてオンプレミスでソフトウェアを使用しています。2023 年には、Stibo DX はリストビューやガントチャート ビュー、カレンダー ビュー対応のプランニング モジュールを導入する予定です。
Stibo Group には、この 10 年でさまざまな変化がありました。印刷関連のビジネスには Stibo Complete で対応していますが、現在は、MDM(マスターデータ管理)ソリューションを開発している別の子会社の Stibo Systems を重視しているようです。CCI Europe は 2020 年に Stibo DX に改称されましたが、依然として足場作りに取り組む必要があるようです。従来の印刷媒体の収益が減少するなか、Stibo DX がメディア業界以外の顧客開拓を開始したのも、それが理由かもしれません。
パッケージのスコープ(ベンダーの報告に基づく)
コア プラットフォーム - 製品にバンドルされているプラットフォーム(はい / いいえ / ベータ版) | アドオン(はい / カスタム / サードパーティ) | |
---|---|---|
コンテンツのライフサイクル: 作成 / 分類 / 編集 / 承認 / 公開 / 別の用途に利用 / アーカイブ / 破棄
|
はい
|
|
基本的なデジタル / 音声 / メディア アセット管理
|
はい
|
|
印刷出版をサポート
|
はい
|
|
シンプルな SNS 上の再公開
|
はい
|
|
オプションのモジュール: フォーム / アンケート / ソーシャル ウィジェット / その他
|
はい
|
|
コネクタ ライブラリ(OOTB コネクタ、API など)
|
はい
|
|
バンドルされた CDN(DDOS 対策機能を含む)
|
はい
|
|
ユーザー登録
|
いいえ
|
サードパーティ
|
定期購読管理およびフルフィルメント - デジタル
|
いいえ
|
サードパーティ
|
定期購読管理 - 印刷
|
いいえ
|
サードパーティ
|
パーソナライズ
|
いいえ
|
サードパーティ
|
広告管理 - デジタル
|
いいえ
|
サードパーティ
|
広告管理 - 印刷
|
いいえ
|
サードパーティ
|
モバイルアプリ管理
|
はい
|
はい
|
サイト検索
|
いいえ
|
サードパーティ
|
コンテンツと割り当てのプランニング
|
はい
|
サードパーティ
|
動画管理 / OVP
|
いいえ
|
はい
|
音声管理 / ポッドキャスティング
|
いいえ
|
サードパーティ
|
データの可視化
|
いいえ
|
サードパーティ
|
個人広告
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いいえ
|
サードパーティ
|
コメント入力 / コミュニティ機能 /
|
いいえ
|
サードパーティ
|
ニュースレターの作成と管理
|
はい
|
サードパーティ
|
通知とアラート
|
はい
|
サードパーティ
|
A/B テスト
|
はい
|
サードパーティ
|
SEO
|
いいえ
|
サードパーティ
|
変数の継承による複数タイトル管理
|
はい
|
|
複雑なレイアウトとサブサイト / サブセクションのクローン作成
|
はい
|
|
AR / VR 拡張サービス
|
いいえ
|
サードパーティ
|
一般公開ドキュメント
|
いいえ
|
|
オンライン ユーザー / パートナー フォーラム
|
はい
|
|
定期的なユーザー グループ ミーティング
|
はい
|
|