Google Trendsで政治をカバーする
このモジュールでは、Google Trendsを使用して、特に政治に関連した検索を分析する方法を見ていきます。
レッスンの概要
情報に基づく政治報道を目的としたツールとしてのGoogle Trends
:ジャーナリストが選挙キャンペーンを報道する際、Google Trendsツールを使って、人々がどんなトピックを最も検索しているのか確認することができます。つまり、各国および特定の地域の匿名のインデックス付きデータを視覚化できます。
公開されているGoogle Trendsツールに慣れていない場合は、このレッスンに進む前に「Basics of Google Trends」を一読ください。これらのスキルに基づいて、トレンドのある政治関連の検索をどのように表面化できるか詳しく見ていきます。
- 基礎を復習する
- 役立つデータの用語やトピック
- カテゴリでより細分化したデータを取得する
- このデータが実際に意味するものは何か?
- さらなるトレンドデータソース
さらにレッスンを希望の方はこちらへ。
newsinitiative.withgoogle.com/training
基礎を復習する
無料のTrends Exploreツールを使用してGoogle Trendsのデータを調査できます。このツールを操作するには、ボックスに検索語を入力して開始します。この演習では、世界中の主要な政党の検索について調べます。
まず、カナダのNew Democratic Party(新民主党)を探すことから始めます。次に検索ボックスに党名を入力します。入力するとドロップダウンリストが表示されます。このリストからNew Democratic Partyのトピックを選択します。トピックスは、Google Trendsのデータを分析するための最も信頼性の高い方法です。トピックスには頭字語やスペルミスも含む、検索時の入力フレーズがそのまま表示され、全言語に対応しています。たとえば、「New Democratic Party」と「NDP」の両方が含まれます。
トピックスと検索タームの違いを理解するために、同じタイトルの検索タームとトピックを検索してみましょう。この2つのバージョンは、トピックに「NDP」の検索が含まれるのに対し、検索語バージョンには含まれていないため異なって見えます。可能な限り検索トピックスを使用するようにします。
時系列グラフは、Trends Exploreで用語を入力すると最初に表示されます。マウスポインターを1〜100までの数字がふってあるグラフの上に重ねて、時間の経過と興味のレベルの関係を調べてみます。
検索用に選択した日付の範囲、場所、トピックに関わらず、このTrendsのデータセットの最大値は常に100になります。たとえば、2004年以降のドイツのCDU党に対する検索の興味レベル、2017年の検索の興味レベル、およびSPDとの比較を参照してください。これらは1〜100のスケールでインデックス付けされた検索の興味レベルの値です。この詳細はGoogle Trendsの基礎をご覧ください。
時系列グラフの下に、トピックごとの検索の興味レベルを場所ごとに表す陰影の付いた地図が表示されます。それでは2017年のドイツのCDUをもう一度見てみましょう。これらの結果は地域ごとに分類されています。左側の地図は、検索の興味レベルに応じて地域に陰影が付けられています。また、右側のグラフは検索の興味レベルによってランク付けがされています。ここでもすべての数値は1〜100のスケールでインデックス付けされています。
ウィジェットの右上にあるメニューを使用して、都市レベルでのデータに切り替えます。これで地図に丸い点が表示され、検索の興味レベルに応じて陰影が付けられます。国によって大都市圏別に結果を整理することもできます。これができる国は特にアメリカとフランスです。
Google Trendsの「Explore(調べる)」ページの下にある関連する検索用語とトピックを表示します。これにより、「注目」データが自動的に表示されます。検索数の増加は、以前の同等の期間と比較して検索の興味レベルが最も高くなっています。ウィジェットの右上で、「人気」の関連検索に切り替えることができます。これらは、指定された時間と地域の検索ボリュームで最高値を出したクエリーやトピックスです。
Google TrendsのExploreツールでは5つまでのトピックスやタームを検索できます。ここでは、メキシコの4つの主要な政党を入力しました。時間の経過とともに政党の検索の興味レベルをランク付けするだけでなく、地域ごとに比較して、それぞれの上位の検索クエリーを表示できます。
役立つデータの用語やトピック
Google Trends Exploreの基本的な使い方に自信が持てるようになれば、政治的な検索を詳しく開始することができます。これらは、価値ある政治の動向データを明るみに出すための、選挙の前後にGoogle NewsLabのデータキュレーションチームによって普段使われる検索用語やトピックの一部になります。
- ニュース
- Polls
- マニフェスト、政策方針、またはポリシー
- 「なぜ投票」+ 政党
- 演説、集会
カテゴリでより細分化したデータを取得する
1つの特定のトピックを検索することは、範囲が広すぎることもあれば、具体的すぎることもあります。より関連性の高い結果を得るために、次は検索データをカテゴリー別にグループ化してみます。
2019年の英国における健康に関する検索の興味レベルを調べることから始めます。健康は英国の政治において議論の対象になるトピックですが、健康の話題は必ずしもはっきりした政治的な事情があって検索されるとは限りません。というのも、ユーザーは地元の医師を探しているだけかもしれないからです。これを絞り込むにはカテゴリーを使うことができます。
時系列グラフの上に「すべてのカテゴリ」と名付けられたドロップダウンメニューがあります。矢印をクリックするとカテゴリーのリストが出てきます。また親カテゴリーをクリックしてフルリストを確認したり、カテゴリー名を入力して選ぶ対象を絞り込んだりすることができます。「政」と入力すると、いくつかの異なる政治関連のカテゴリーから選択できることがわかります。
メインの「政治」カテゴリを選択します。現在、政治に関連する健康の結果を表示しています。どちらの折れ線グラフも関連する話題も、今では全く違うものになりましたね!
ページを一番上までスクロールし、健康トピックが選択されているフィールドにカーソルを合わせます。カーソルを合わせると現れる3つの縦の点からなるケバブメニューをクリックし、「削除」を選択します。これで過去14日以内ではない期間において、政治カテゴリの結果を詳細に表示できるようになりました。これは、高度に検索された政治用語やトピックの概要を幅広く把握できる特に便利なツールです。
このデータが実際に意味するものは何か?
Google Trendsのデータを関連付けて考える方法はたくさんあります。
政治的な動向を視野に入れるために、検索の興味レベルを一貫して高度に検索されたトピックと比較することができます。これらは国によって異なりますが、通常は、ニュース、天気、レシピ、映画、大統領または首相、および特定の人気のあるスポーツが含まれます。
重要なのは、Google Trendsが世論調査のデータの代わりにならないということを認識することです。検索の興味レベルは投票者の意図とはなんら関係はありません。つまり、Googleユーザーは、投票するつもりがなくても、さまざまな理由で政党や政治家を検索することができます。Trendsのデータは、Googleユーザーがもっと知りたいと思うことだけを表しています。
追加の動向データソース
私たちは、あなたが今あなた自身のための政治を中心にGoogleトレンドを分析する権限を感じる願っています。しかし、だけでなく、公共のツールを維持するよう、GoogleニュースLabは、あなたが検索データにアクセスすることができ、他のリソースのシリーズを提供します。
TwitterでGoogle Trendsをフォローして、News Labデータチームからの最新データを定期的に更新できます。
一部の国において、Google News Labのデータチームは、祝日や選挙などの特定のニューストピックに関連した専用のトレンドページを管理しています。Trendsのホームページを下にスクロールして、検索バーの下にあり、「最近の急上昇」の上に位置するこれら専用のページにアクセスします。
Google News Labは、ニュースや現在のイベントに基づいて、新しいひとまとまりのデータが定期的にアップロードされるTrends Datastoreも管理しています。これらのデータセットをcsvファイルにダウンロードしてレポートにご利用できます。
最後に、具体的なご要望についてはNews Labチームにご連絡ください。私たちは定期的にジャーナリストと協力して、検索数の最も多い政党、候補者、ならびに話題のリストを蓄積しています。選挙の前後には、政治データを更新する定期的なデータニュースレターも送信することがよくあります。詳しくはNews Labにお問い合わせください。